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多発性硬化症 -再発録ステロイドパルス編

「難病を公表してるブログの更新が止まると死んだと思われるからマメに書こうと思う」って前書いたの、我ながら納得してたんだけど、放置しちゃったねー。
9カ月ぶりの更新です。


相変わらずグラフィックデザイナー社畜のべりこは、29歳になりました。
実家のぬるま湯ラブでしたが、1年前から心機一転一人暮らしを経て二人暮らしをしています。自炊まじ楽しい。
キャベツ29円、とうもろこし20円などとんでもない値段で野菜が買える町です。都内だよ。



本題。

2017年7月、2年4ヶ月ぶりに多発性硬化症再発しました。

先に言うと、既に症状はほぼ100%おさまって無事です。
再発して出て来た症状をやっつけた記録。
あくまで「私はこうだったよ」という記録であり、多発性硬化症のひと全員にあてはまるわけじゃないです。ただの暇つぶしがてら読んでみてください。

これまでの足跡は、
2014年3月 左半身が痺れたけど何もせず完治、多発性硬化症疑いに。(その1/その2
2015年3月 左目が見えなくなって2週間入院、初ステロイドパルス(その3/その4/その5/その6
そこから再発予防の注射(ベタフェロン)を2日に1回打ちはじめました。

2017年7月1日 右目がかすむ

朝起きてなんともなかったんだけど、外に出たらじゃっっっかん右目にもやがかかってる気がする。
説明しづらいんだけど、貧血で目の前に砂嵐が出る状態がいちばん近いんじゃないかな。
最初もその次の再発も、「3日続いたら気のせいじゃない」という謎のマイルールで病院行くのが遅くなったので、今回は24時間続いたら病院行くぞと決意。
翌朝ひきつづきかすんでる。でも日曜だったわ。明日でいいや。結果48時間放置!

前回は利き目の左が見えなくなって結構難儀したんだけど、利き目じゃない方って、想像以上に生活に差し支えはない。
右手と左手の骨折くらい違うとおもった。

というわけで体は割と元気なんだけど、言いようのない不安がじわじわと押し寄せてきて、非常に滅入る。
多発性硬化症患者は鬱が多くなるって聞きかじったけど、まじでそうだと思う。
「これほんとに再発かな」「一度起きたら治らないかもしれない」「何週間治療するんだろ」「まさか入院かな」「仕事やべーな」
考えないようにすればするほど、右目のかすみがひどくなる気がする。
超負のループ!

2日後 即ステロイドパルス

病院行ったらすぐにMRI、そして視野検査(今回眼科めっちゃお世話になったので別エントリで書きたい所存)
そうこうしてる間にも右目のもやはどんどんひどくなってくる。
検査と診察の間のエンドレス待ち時間で完全にオワタわーとやさぐれてたんですが、

主治医「うーん、MRI見ても新たな病巣ができたり前のが大きくなったりはしてないんですよねー…」


ファ!?


なんか非常に釈然としない。
でも症状が出てるってことは再発に違いないってことで、即ステロイドパルス(以降パルス)になりました。

MSの急性期(再発時)は脱髄部分に炎症が起きていて、この炎症を鎮めるために副腎皮質ステロイド薬が使われます。
通常、メチルプレドニゾロン(ソル・メドロール®)500~1,000mg/日を3~5日間、点滴します。その後数日様子をみて、これを1クールとします。この方法を「ステロイドパルス療法」といい、MSでは通常、パルス療法を1クールおこないます。2クールすることもあります。
MSキャビンより引用

まぁ平たく言うとすんごい強い薬を2時間かけて点滴×3日間するってことですね。
今回はそれを3クールやりました。


で今回、けっこー副作用が重くて厄介だったのでまとめておきます。
前回は全然気にならなかったんだけど、入院して全力安静だったから副作用が出ようもなかったのかもね。

今回ステロイドパルスで起きた副作用たち

胃のもやもや&味覚がちょっと変(パルス直後)

点滴してる途中からのどのあたりが変な味する。
終了直後になんか食べると変な味する。
胃もなんかちょっともやっとする感じで、いまいち食欲がわかない。
でも自分の気分をあげるのには良いご飯がいちばんと心得ているので変な味のご飯を食べ続け、結果千載一遇のダイエットチャンスを棒に振る。

音が半音低く聞こえる(パルス直後)

最初気付いてなかったんだけど、帰路の電車ではたと気付く。
駅の発車メロディ—が、なんかおかしい!!!
気付いたら全部気になる。LINEの通知音もなんか低い。完全に絶対音感殺し。
翌朝にはおさまってました。まじあれなんだったんだろう。

熱そしてめっちゃだるい(パルス3日後以降)

点滴しはじめた初日を1日目とすると、毎週3日目〜6日目までと、だいぶ続いた。
熱おさまったと思ったらすぐ次のクールの点滴始まってまた熱出てって感じ。
ピークはだいたい5日目。点滴も何もしてない日に37.7度まで熱が上がりました。
生まれて初めて仕事の撮影の現場を途中離脱したくらいのだるさ。

肩首がやたら痛い(パルス4日後以降)

なんか首と肩が若干腫れてるような感じ。
んでさわると痛いの。
調べると野牛肩ってのがあるのね。これだったかもしんない。

ムーンフェイスと紅潮(パルス4日後以降)

ステロイド治療の副作用として有名ですね。その名の通り顔が丸くなります。
今回初めてなったよ!!!顔パンパン!
鏡見てびっくりして同居人に「やばい見てこのまん丸の顔!」って言ったら「そんなに違わないと思うよ」と返された。納得いかぬ。
で特に腫れた顎の耳寄りのあたりはすごい痛かった。
あと常に顔なんか赤かった。

番外編 点滴って難しいよね

これは完全にとばっちり。
合計9日間点滴したんだけど、うまく血管つかまらなくて2週間とんでもなくでかい痣が腕にできたり、
右手親指の付け根に点滴針刺そうとしたときに神経触っちゃったらしく、1カ月経っても手首ひねると親指がビキってなったり。
しょうがないしょうがない。


そんなこんなで打った直後から数日先まで、日によってさまざまな体調不良が起きまして。
再発による症状より治療の副作用の方が重篤って、ちょっと理不尽よね。仕方ないんだけど。
病院のある時は昼前に診察して2時間点滴、気分を上げるために良い感じのランチを食べた後社長出勤、最低限のタスクをこなしてほぼ定時退社という優雅な生活でした。
普段地道に優秀な社畜として徳を積んでてよかったー。
良い感じのランチは日替わりでシャレオツなカフェに行ったりしたけど、結局なか卯の親子丼が至高という結論に至る。

で、右目はどうなったんですか

2クールめの途中(発症20日後)くらいから改善の兆しが見えて、
3クールの点滴を経て完全にもとどおり。
でも実はもとから右目の視野に欠けがあるらしいことが分かってちょっとブルー。
日常に何も差し支えないけども。




以上が完全に棒に振った7月の記録です。

失われた7月をうじうじ言ってもしょうがないので、8月は全力で働いて遊びます!